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ブランドを立ち上げる方法とは?必要なステップと事例を紹介

自社の商品やサービスがブランドとして認知されると、他社との差別化が容易になり、市場で優位に立つことができます。そのためには、計画的にブランドを立ち上げて、育成していくことが必要です。今回は、ブランドを立ち上げるための具体的な方法や成功事例を紹介します。

 

ブランド立ち上げの意義

アメリカ・マーケティング協会によれば、ブランドとは「ある売り手の商品やサービスが他の売り手のそれと異なると認識させるような名前・用語・デザイン・シンボルやその他特徴のこと」であると定義されています。

これらの名前・デザイン・シンボルなどはブランドを構成する部品で、ブランド要素と呼ばれます。ブランドを立ち上げるということは、各ブランド要素を通して自社の商品やサービスに対して特定のイメージを持ってもらうことです。

ブランドを立ち上げてイメージを定着させられれば、消費者が商品購入を考えた際に真っ先にイメージしてもらうことができ、他社に対して競合優位性を築くことができます。そのため不毛な価格競争に陥ることもなくなり、高収益を確保することが可能になるのです。

 

ブランド立ち上げのステップ

効果的にブランドを立ち上げるためには、次の3つのステップを踏むことが大切です。

1つ目のステップは、ブランドを立ち上げる「市場を決める」ことです。市場の特性や競合との関係性、その市場で自社の強みを発揮できるかなどを検討しなければなりません。

2つ目のステップが「ブランドコンセプトを決める」ことです。ブランドコンセプトがあいまいだと、消費者に伝えるブランドメッセージもぼやけたものになってしまいます。

3つ目のステップは「テストを行う」ことです。立ち上げるブランドが実際に消費者に受け入れてもらえるかをテストします。

それでは、3つのステップについて具体的に説明します。

 

ステップ1.市場を定める

どんな商品やサービスであってもブランドを立ち上げる際には、どの市場でブランドを立ち上げるかを明確にしなければなりません。

そのためには、以下の4つのポイントについて考えることが大切です。

1つ目のポイントは、自社のブランドが必要な市場はどこにあるのかを検討することです。そのためには、商品や顧客の属性によって市場をセグメントする必要がありますが、既存のカテゴリにしばられることはありません。

たとえば、ファッション業界は年齢や性別、ライフスタイルなどによって細かくセグメントされてきましたが、ユニクロはあえて「男女問わず、あらゆる年齢層、幅広いタイプ」と市場を定義することで成功を収めました。

2つ目のポイントとしては、その市場でブランドを立ち上げるための人的リソース、資本リソース、情報リソースなどが社内にあるのかを検討することです。市場で競合よりも優位に立つためには、強みとなるリソースが必要になります。

たとえば、日本企業にしてはめずらしく海外進出しているオンワード樫山は、社内で時間をかけて国際取引にたけた人材を育てることで成功しました。

3つ目のポイントは、ブランドを立ち上げ推進していくうえで、やるべきこととやらないことを明確にすることです。たとえば、シャンプーのブランドを立ち上げる際でも、美容院に卸すのと小売店で販売するのとでは、ブランディングの手法は違ってきます。

4つ目のポイントは、市場のトレンドや消費者の価値観を分析することです。時間の経過に伴って、流行や消費者の好みは大きく変化します。これらの変化を10年程度のスパンで把握し、今後どのようなことが起こりうるか想定しておくことがブランドを構築するためには必要です。

この4つのポイントを押さえることで、新たに狙うべき顧客層や、逆にやってはいけないことなどが明確になります。

 

ステップ2.ブランドコンセプトを設計する

ブランドコンセプトを設計する際には「どのような人に」「どのような価値を感じてもらうか」を明確にすることが重要です。

まず、どのような人であればブランドを魅力的に感じてもらえるのかを、できるだけ具体的にイメージしましょう。顧客像をまるで実在する人物であるかのように詳細に設定するペルソナの手法がおすすめです。

顧客にどのような価値を感じてもらうかは、ブランドのポジショニングの問題になります。顧客の生活のどのような場面でどのような価値を提供するか、顧客のマインドのどこで価値を感じてもらうのかを明確にします。

「どのような人」「どのような価値」が明確になると、「〇〇が楽になる!」といった機能的なベネフィットをアピールするか、「おいしい!」や「楽しい!」といった情緒的なベネフィットをアピールするかも決まってくるでしょう。

 

ステップ3.開発テストをする

ブランドコンセプトが明確になったら、それが想定している顧客に受け入れてもらえるかをテストすることが必要です。テストの方法としては、まずイラストと説明文を使ってブランドの全容をわかりやすくまとめたコンセプトシートを複数作成します。そのうえでグループインタビューを行い、それぞれのコンセプトシートに対してどのような印象を持つか、どのコンセプトシートの内容がもっとも望ましいのかを評価してもらいます。

テストすることによって、顧客が一番価値を感じるポイント、そのコンセプトが好まれる理由などが明確になり、より精度の高いブランド構築が可能になるのです。

 

ブランド立ち上げ後のメンテナンス

どんなにブランドの立ち上げがうまくいったとしても、そのブランド価値は時間の経過とともに色褪せてしまうでしょう。そのため、市場のトレンドや消費者ニーズの変化に合わせて定期的にメンテナンスを行うことが大切です。効果的にメンテナンスを行うためには、市場環境とブランドに対する評価について調査する必要があります。

市場環境については、市場規模の推移、競合商品のシェアなどを把握します。ブランドの評価を把握するためには、ブランドの認知度やブランド・ロイヤルティの調査が必要です。ブランドの評価を調査する手法としては、ブランド・ロイヤルティを可視化するNPS®¹がおすすめです。

NPS®は「商品やサービスを友人にすすめたいか」という質問によって調査を行うもので、収益性と相関が強い指標であることが知られています。そのため、アップルやナイキをはじめとした多くのグローバルブランドが自社ブランドの評価を確認するために取り入れています。

ブランド立ち上げ成功事例

ブランド立ち上げの代表的な成功事例に「ユニリーバのダヴ」があります。

ダヴは石鹸の世界的ブランドで、アメリカでは1957年に発売され「うるおい成分のモイスチャーミルクを4分の1配合する」というコンセプトで親しまれてきました。日本での発売開始は1999年ですが、日本進出にあたっては次のような調査と、それに基づくブランディングが行なわれたのです。

まず、販売前の市場調査で、日本の消費者が洗顔料と石鹸に求めるポイントの第1位は「うるおい」であることがわかりました。そのため、日本でも「成分の4分の1がモイスチャーミルク」「お肌の潤いの実感を約束します」という基本コンセプトはグローバルと同様のものを使うことが決定しました。

1999年に日本で販売開始されたのは、洗顔フォームとモイスチャーソープの2種類でしたが、日本には石鹸は贈答品として贈られることが多いという市場の特殊性があったのです。

そこで、必ずしも自分で買わない石鹸ではなく、自分で購入する洗顔フォームをメインで売り出すことになりました。市場調査の結果、30~40代向けの手ごろな価格の競合商品がないことが判明し、そこをターゲットにすることが決まったのです。

広告戦略としては、リトマス試験紙を用いてダヴが中性であることを示す「客観的証明」系メッセージ、ターゲット層である30~40代女性にダヴを使用した感想を語ってもらうテスティモニアル(証言)広告を活用した「主観的証明」系のメッセージを並行して展開しました。

特にテレビCMの「埴輪のような顔が『有田焼』になった」というメッセージは、ターゲットの胸に刺さるものとなったのです。このように競合の状況を踏まえた的確なターゲティングと消費者のニーズに刺さるメッセージで、ダヴは洗顔フォームの市場だけでなく、ボディソープやシャンプーの市場でもブランド構築を成功させました。ダヴの日本チームはこの大成功によって、ユニリーバ社内で成功したプロジェクトに与えられる、Growth AwardとAdvertising Awardを受賞しています。今回紹介したブランド立ち上げのステップを踏むことで、効果的なブランド立ち上げが可能になります。

競合と差別化できるブランディングを進め、売り上げアップ・収益アップにつなげていきましょう。

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NPS®解説資料ではより詳細な質問設計や統計解析に関する手方、解決策の考え方などを含めた事例を紹介させていただいています。

自社ブランドやサービスに対するロイヤルティを向上させるために少しでもお役立ていただけると幸いです。
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¹NPS® はBain & Company, Inc.、 Fred Reichheld 、 Satmetrix Systems, Inc.の登録商標です


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