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ブランディングとは?企業価値を底上げする成功事例を紹介

ついついお気に入りの店を利用したり、いつも決まったメーカーの商品を購入したりしてしまうことはありませんか。たとえば他の店より割高なのにスターバックスコーヒーを利用する人や他のメーカーの製品と比較せずにアップル社の製品を購入する人も多いでしょう。これは、その商品や企業がどんな価値を提供してくれるのかというブランド価値を認識しているから起きる行動です。今回は企業が業績アップを図るために重要なブランディングやブランドの評価を計測する方法、ブランディングの成功事例について紹介します。

ブランディングとは?

ブランディングとは企業や商品の価値を消費者に認識してもらい、特定のイメージを持ってもらうことです。「あのブランドの商品なら信頼できる」「あの会社が提供するサービスなら快適」などのイメージを消費者に持ってもらうことができれば、他社と差別化して売り上げアップを図ることにも可能になります。うまくブランディングできれば競合との違いが明確になって、不毛な価格競争に陥ることもなくなるでしょう。

ブランディングが成功すると価格競争から逃れられる

たとえば価格勝負に陥りがちなLCC業界の「サウスウエスト航空」では、ラップによる機内アナウンスやコスチュームでのパフォーマンス、機長による観光案内などによって他社と差別化しています。競合よりも高い価格設定にもかかわらず、米国航空会社の中で顧客満足ナンバーワンを獲得しているのです。

また、プランディングの成功例として「スターバックスコーヒー」が挙げられます。オシャレで居心地の良い空間、質の高い豆と高い技術で提供されるコーヒー、従来のコーヒーショップにはない注文スタイルなどによってブランディングに成功しています。他店よりも高額であっても客足が途絶えることがありません。このようにブランディングに成功すれば、価格競争から抜け出して高い収益を確保することが可能になるのです。

ブランドは競合優位性を築くことにつながる

また、ブランディングによって消費者に自社のイメージを定着させることができれば、商品の購入を考えた際に真っ先に自社商品をイメージしてもらうことが可能になります。たとえばアップルから新製品が発売されるたびに、アップルストアの前にできる長い行列がニュースで紹介されます。このようにしっかりとブランディングできれば、他メーカーの商品とスペックや価格を比較されることもないため、他社に対する競合優位性を築くことが可能です。

ブランドを損なうと企業価値に大打撃を与える

しかし、ブランディングがすべて成功するわけではありません。ブランディングの失敗例としてはビールメーカーの「シュリッツ」が挙げられます。シュリッツは「風味がある」というのがセールスポイントで、ビール業界においてバドワイザーに次ぐ2位のシェアを誇っていました。コスト削減のために製造法を変更し、醸造期間も12日から4日に短縮したところ味が落ちて消費者の評価が下がりました。さらに競合メーカーもシュリッツのコスト削減による品質の低下を触れ回ったため、売り上げ減に拍車がかかったのです。そこで、シュリッツでは製造法を以前のものに戻し、品質が戻ったことをスーパーボウルの広告を使って告知してブランドイメージ回復に努めました。

このブランディング失敗による会社の損失は10億ドルを超えるものになったのです。このようにブランディングに失敗するとかえって消費者にネガティブなイメージを持たれかねませんので、ブランディングを行う際には慎重に進めることが重要です。

 

ブランドの評価を計測する方法

効果的にブランディングを行うためには、消費者が自社ブランドに対してどんな評価をしているのかを正しく把握しなければなりません。ブランディングの効果を測定する有用な指標にNPS®¹があります。NPSは「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」の略で、企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか、顧客ロイヤリティを数値化するための指標です。NPSは多くの企業がブランドを評価する際に用いられており、アップルやナイキなど欧米の売り上げ上位企業(フォーチュン500)のうち3分の1以上が活用しているといわれています。

NPSを計測する際は「商品やサービスを友人にすすめたいか」という質問によって調査を進めます。10段階で評価してもらい、9~10点を付けた人を「推奨者」、7~8点を付けた人を「中立者」、0~6点の人を「批判者」として区分けします。そのうえで「推奨者の割合」から「批判者の割合」を引いた数値がNPSとなるのです。たとえば、推奨者が30%、批判者が10%であれば、「30-10=20」で、NPSは20となります。

 

 

ブランディング成功事例:三ツ矢サイダー

抱えていた課題

最後に日本企業のブランディング成功事例として三ツ矢サイダーの事例を紹介します。

三ツ矢サイダーは1884年に兵庫県多田村平野から湧き出た炭酸水を「平野水」として製造開始して以降、約140年の歴史を誇る国民的飲料です。三ツ矢サイダーは、毎年1000点近い商品が発売されほぼ同数の商品が消えていくとされる飲料市場においていまだに人気を誇る超ロングセラー商品です。

ただそんな三ツ矢サイダーも140年間順風満帆だったわけでは決してありません。1997年に2870万ケース売り上げたのをピークに、消費者の健康志向も相まって2000年に入ってからは売り上げが減少し続け、2003年には約40%減の1700万ケースまで落ち込んでしまいました。

当時のアサヒ飲料にとっても三ツ矢サイダーは売り上げの2割を占める主力製品だったため、低迷するブランドを復活させるために『三ツ矢委員会』を発足し、売り上げ減少の原因を調査しました。

その結果、消費者の健康志向の高まりにより、甘さ離れが進み体に悪いイメージのある炭酸飲料は嫌煙される傾向にあること、また、コアターゲットである中高生が三ツ矢サイダーを「おばあちゃんの家で飲む古臭いもの」と時代遅れのイメージが定着してしまっていることがわかりました。

逆境を逆手に取るブランディング戦略

そこで、『三ツ矢委員会』は消費者の健康志向のトレンドに逆らわず、歴史と伝統を武器に高品質でなじみのあるブランドであるということを訴求するという驚くべきブランディング戦略を実行します。

まず着手したのが、製品の品質の向上です。「安心・安全・自然」の三ツ矢サイダーを作り上げるために、どの工場で作ってもも高品質で同じ味になるようにろ過装置に投資を行いました。また、使用する水の高度も三ツ矢サイダーを最もおいしいと感じることができる25に統一しました。

そのうえで、自分で購入する中高生には従来の共感型、情緒的な広告戦略をとり、小学生から中学生の子供を持つ主婦層向けには「安心・安全・自然」というメッセージを訴求しました。「安心・安全・自然」の品質広告の中では、「古臭い」というマイナスイメージとして出ていた結果を「伝統的な日本の飲み物」として再定義し、夏目漱石や宮沢賢治などの文豪が愛飲していたというストーリーで、日本の風景の一部としての三ツ矢サイダーのイメージを訴求していきました。

結果

その結果、ブランドイメージにおいては、2003年時点で、「古くさい」26.1%「自然な」14.1%「自分向き」13.7%だったものが2005年には「古くさい」17.3%「自然な」18.8%「自分向き」17.5%と大幅に改善しました。ターゲットにしていた10代男性の購買層の中での割合も、2003年には1.8%だったのが2005年には8.2%まで回復しました。そして、売り上げも2003年に1700万ケースだったものが、2005年には2500万ケース、2007年にはピークだった1997年の記録を超えて3000万ケースを突破するなど見事V字回復を果たしました。

 

NPS解説資料ダウンロード
ブランドの評価を可視化するための指標として有用なNPSの解説資料です。

具体的な質問方法や計算方法から顧客満足度との違い、活用事例などをまとめているので、是非ダウンロードしてご活用ください。

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¹NPS® はBain & Company, Inc.、 Fred Reichheld 、 Satmetrix Systems, Inc.の登録商標です

参考文献

田中洋(2012)『ブランド戦略・ケースブック』同文館出版

アサヒ飲料株式会社「三ツ矢の歴史」〈https://www.asahiinryo.co.jp/entertainment/history/mitsuya/history01.html〉

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