NPS®︎改善に必要なポイントとは?最良の顧客体験を届ける秘訣を紹介 | 株式会社エモーションテック

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2023.05.19

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NPS®︎改善に必要なポイントとは?最良の顧客体験を届ける秘訣を紹介

NPS®︎改善における最大のポイント

NPSの改善に欠かせないのが「周りを巻き込むこと」です。現場の担当者が発信源となり、経営層と顧客を巻き込んでNPS向上に取り組む必要があります。担当者が意欲的なのにプロジェクトがうまくいかない場合、必要性を説明しきれていないことで経営層に納得していなかったり、現場のメンバーと担当者の間で温度差があったりというケースが多いです。

NPSは、アメリカのロイヤルマーケティングの権威といわれるフレッド・ライクヘルドによって2006年に開発されたものです。デジタルマーケティングカンパニー・アイ・エム・ジェイが日本企業6000社以上を対象に行った調査によると、2018年時点でNPSを導入している企業は約10%でした。一方、顧客満足度を導入している企業は55%以上です。このことから、NPSは日本でも注目されているものの、一般的な知名度は顧客満足度と大幅な開きがあるといえます。つまり、経営層がNPSについて詳しく知らないといったケースも考えられるのです。ここで、担当者による熱心なプレゼンと周りを巻き込む力が必要になってきます。NPSは業績との相関性も認められており、十分に取り組む価値があるものだということをアピールしましょう。これまでに弊社が関わったクライアントでも、顧客の声に基づいた改善を定期的に行っている組織は売上も上がり顧客も喜ぶプラスの循環サイクルに入っています。次の項目からは、経営層・現場・顧客をそれぞれ巻き込む方法を紹介します。

改善に繋がる!NPS®︎を活用した顧客体験調査方法【質問設計例を紹介】

NPS改善に経営層を巻き込む方法

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ポイント①:収益性との関連を示す

経営層を巻き込むには、NPS向上と収益増加に因果関係があると理解してもらうことが重要です。他の企業のデータを集め、収益との連動性を可視化しましょう。ここで決め手となるのは、具体的な数字を提示することです。「NPS向上は収益増加につながる」というだけでなく、たとえばNPSが1ポイント向上するごとにどのくらいの収益増加が見込めるのかを、実例を基に示す方法などがおすすめです。

ポイント②:顧客のネガティブな声に触れてもらう

また、顧客からのネガティブな意見に触れてもらうことも経営層の心を動かすきっかけになります。経営者はどうしても顧客との距離感が遠くなりがちです。その結果、実際の顧客の声とはかけ離れて高い評価を得ていると、悪い意味で自信を持ってしまっているケースもあります。リアルな不満の声を示すことで経営陣が危機感を覚え、NPS改善にGOサインを出すことも少なくありません。この場合、自社に対してのみの評価だけでなく、競合他社と比較した顧客の意見を提示すると、さらにリアリティが増します。

NPS改善に現場スタッフを巻き込む方法

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ポイント①:不安を解消する

現場スタッフを巻き込むには、まず不安を感じさせないことが大切です。経営陣と同様に、現場スタッフにもNPSをよく知らないという人が多いかもしれません。新しい制度やプロジェクトに現場スタッフが不安を抱きやすいのが、自分の評価や成績に影響を及ぼすのではないかということです。その不安を払拭するには、現場スタッフにNPSを正しく理解してもらう必要があります。

NPS分析は顧客体験の向上に必要なツールであること、人事評価につながるものではないことをきちんと伝えましょう。現場は顧客にもっとも近く、本来は顧客体験向上のアイデアが生まれやすい場所です。仮にNPS分析の重要性を正しく伝えずにいると、現場で不信感が生まれてスタッフのやる気が損なわれることになりかねません。

ポイント②:分析結果を共有する

実際にNPS改善に取り組んでからは、現場に分析結果を共有することが重要です。結果の共有を迅速に行うことで、現場スタッフは自身の仕事を振り返りやすくなります。ポジティブな評価がある際には現場へ通知されるような仕組みを作れば、現場のモチベーションも高まるでしょう。

さらにNPS分析を現場スタッフに落としこむには、データからどのような行動をとればよいのかを具体的に示すことが大切です。仮にカフェであれば「レジ操作のスピードを早くする」という曖昧なものではなく「客が会計を用意している間にホットスナックを取りに行く」のように、より細かい部分まで伝わるようにするとよいでしょう。

NPS改善による成功事例を生み出すことも、現場のモチベーションを高める方法のひとつです。客観的にNPSと収益性の相関関係がわかるデータが見られたら、積極的に周知しましょう。

自分の仕事が目に見える形で評価されて嫌な気分になるスタッフは恐らくいません。積極的な周知は社内にNPSの重要性が伝わるだけでなく、現場スタッフが自発的に仕事に対するクリエイティビティを発揮することにもつながります。これによって成功事例が生まれやすくなり、成功事例からNPS改善のノウハウも得ることができるというプラスの循環が作られます。

顧客をNPS改善に巻き込む方法

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ポイント①:改善例を顧客に周知する

NPSは業績との因果関係が注目されがちですが、そもそもは顧客ロイヤルティ(顧客から企業に対する愛着・信頼感)を数値化したものであることを忘れてはなりません。つまり、さまざまな戦略はあれど顧客から信頼される企業を目指すことが基本です。

では顧客から信頼され、同時に顧客を巻き込んでNPSを改善するにはどのような取り組みを行えばよいでしょうか。そのポイントは、実はネガティブな評価をした顧客への対応に隠されています。まっとうな批判には、業務改善のヒントがたくさん詰まっています。顧客の声を元に改善した事例があれば、その事実を積極的に周知しましょう。これによって「改善を怠らない企業だ」というイメージが生まれ、顧客ロイヤルティ調査への協力やNPSの向上にもつながります。

また、場合によってはネガティブな評価をした顧客に対し早めに個別対応を行うことも重要です。ネガティブな評価をした顧客の心理には、企業に対してまだ改善を期待する気持ちがあると考えられます。早めに対応することで自分を尊重してくれたという信頼感を高め、自社からの離脱やネガティブな口コミ拡散を防げる効果が見込めるでしょう。

ポイント②:定期的に調査を行い質問を毎回ブラッシュアップする

長期的にNPSを改善し続けるためには、常に顧客の声に耳を傾ける意識が重要です。そのためには、顧客ロイヤルティ調査の結果をブラッシュアップし続ける必要があります。重要な質問と不要な質問を調査のたびに見極め、掘り下げたいポイントを毎回洗練させていきましょう。こうすることで顧客が飽きにくくなるだけでなく、顧客のことを考えてくれる企業だというイメージが生まれ顧客との信頼関係を築くことにつながります。

NPS®の国内外の改善事例をもっと知りたい方はこちらを御覧ください。
必見!日本国内外のNPS®︎を活用した顧客体験改善事例を紹介

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