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【営業力強化方法】成約率向上のための顧客視点活用法とは?

現在多くの日本企業の営業部門は非常にストレスフルな状況に置かれています。

営業企画や営業推進部は厳しい売り上げ目標が設定され、店舗当たりの売上向上施策や行動KPIの達成率を上げるための施策を打ち出し、日々目標を達成できるかハラハラしながら見守っていることでしょう。

これに対し、現場の営業担当者たちは厳しい目標を与えられるだけでなく、顧客からの価格やサービスに対する厳しい要求の板挟みになり、組織としての疲労感は増すばかりです。

高度経済成長期の国内市場などの成長市場においては、営業の人員を増やして顧客を開拓し、規模とシェアを拡大する手法が一般的でした。

しかし、現在日本の市場は多くの部分で成熟しており競争も激しく、過去の成功モデルが通用しなくなっています。

こういった状況下で、多くの方が営業組織を今一度活力のある組織へと改革するための営業力強化方法を模索されていると思います。

この記事では、成約率をより効率的に向上させるために最低限抑えておくべきポイントを事例を交えながら紹介します。

 

「成約率」を向上させる第一歩

成約率を向上させるための手段としては大きく「営業フローの改善」と、営業担当者のスキルアップ」によって組織全体の営業力を底上げしていくことになります。

 

営業フローの改善ポイント

営業フローの改善で特に重要なのが、新規の来店やアポイントの取得から、クロージングまでの一連の流れの中で、どの工程が強いインパクトを持っているクリティカルファクターかを明確にすることです。

実際に訪問回数や新規の来店客に声をかけた回数などがKPIとして設定されている組織も多いと思いますが、自社のビジネスモデルを考慮したうえで訪問回数や来店客に対する声掛けの回数が本当に成約率向上につながる要因なのか検証がなされていない場合、そのKPIを追ったとしても売上高には影響はなく、かつ現場のマネジメントや営業担当者もそれを理解しており、モチベーションを下げてしまっている深刻なケースも散見されます。

また、事前に綿密な調査を行わないまま複数の行動KPIが設定されてしまった組織などでは、営業担当者のリソースが分散し、重要なことに集中できずに終わってしまうケースも目立ちます。これらのことから、成約率の向上を目指して営業フローを改善するときポイントとしては下記の2つがあげられます。

1. 勘や経験に頼ったものではなく、データを基に成約率に最もインパクトの有るポイントを設定する

2. 一度に設定する目標はシンプルにする

 

担当者の営業力強化におけるポイント

担当者の営業力を向上させるための施策として王道なのが、営業力アップ研修と、ベストプラクティスを共有して優秀な担当者が持っているノウハウを広めるという方法です。

これらの二つの手法はいずれも、やみくもに「成約率を向上させるためにはクロージングのテクニックを磨く必要がある」や「成約率が高い人が何をやっているのかヒアリングして組織全体に広げよう」といった具合に行っても成果が出ないことがほとんどです。

まず、研修を行うにしても、現状の顧客のニーズを踏まえたうえで、ニーズを満たすためにどんなスキルが欠けているのかを明確にしない限り、組織全体の営業力は向上しません。

また、ベストプラクティスの共有に関しては、前提としてトップクラスの営業担当者が成果が出せている要因を、担当している市場の特徴から周囲の人の環境などの外部要因を分析したうえでノウハウを体系化しない限り、一般的な営業担当者がその成功を再現することができない可能性があります。

加えて、仮にノウハウを体系化できたとしても一部のトップクラスの営業担当者が実践していることを他の担当者の営業力向上に活用すると、かなり難易度が高いプロジェクトになるでしょう。

組織全体の営業力を最大化するためには、トップ営業担当者が実践しているノウハウを広めるよりも、個人・店舗ごとにあった課題を把握して解決し、全員でそのサイクルをうまく回していく仕組みを考えるほうが効率的だといえます。

したがって、担当者一人ひとりの営業力を強化する施策を考える時のポイントは下記の2点になります。

1、個人・店舗ごとに合った課題を明確にする

2、顧客のニーズを満たすためのスキルを養う

 

顧客の要望を満たす真の営業力強化

では実際にクリティカルファクターを洗い出すためには、どのようなデータを分析すればよいのでしょうか?

また、その課題を個人・店舗ごとに特定し、スキルアップポイントとして設定するのでしょうか?

この問いに答えを出す一つの方法として、実際にサービスの受益者である顧客の視点を積極的に取り入れるという手法があります。

近年、顧客の視点から得られたデータを分析し、売上につながる事業課題を導く取り組みが進んでいます。

そこで、顧客視点に基づいた、成果につながるクリティカルファクターを特定する方法をご紹介いたします。

 

NPS®を活用したクリティカルファクターの特定方法

NPSとはNet Promoter Scoreの略で、ベイン・アンド・カンパニーのフレデリックライクベルト氏がハーバードビジネスレビューで2003年12月に発表した顧客ロイヤルティを可視化するための指標です。

Appleやメルセデス・ベンツ、フォーシーズンズホテルをはじめフォーチュン500の企業のうち約30%がすでに経営指標としてNPSを活用しているといわれています。

従来多くの企業で活用されてきた顧客満足度調査とは異なり、収益性との相関が強いことから経営指標に適しているといわれています。

NPSの調査方法は非常に単純です。

まず、「〇〇を親しい友人や家族に勧めたいと思いますか?」と質問します。

その中で0〜6点を付けた人を「批判者」、7・8点を付けた人を「中立者」、9・10点を付けた人を「推奨者」と分類します。

NPSは「推奨者」の割合(仮に45%)から「批判者」の割合(仮に20%)を引いた数値(45%-20%=25%)のことを指します。(つまり、推奨者が増えるほど数値が高くなり、批判者が減るほど数値が高くなるように設計されています。)

NPSについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

参照:徹底解説『顧客ロイヤルティを可視化するNPSとは何か?

NPSを活用してクリティカルファクターを洗い出すための次のステップとして、カスタマージャーニーマップを作成します。

カスタマージャーニーマップとは自社の顧客がサービスを認知する段階から、最終的に購入に至るまでの行動や感情のプロセスを図示化したものです。

営業フローの中で顧客との接点を整理して各接点ごとの評価をとることで、どのポイントがNPSを下げる要因になっているか明確にすることができます。

とある自動車メーカーの例では下記のようなカスタマージャーニーマップを作成し営業フロー改革を行いました。

 

メルセデス・ベンツの顧客視点に基づいた営業力向上事例

 

メルセデス・ベンツの挑戦

世界最高峰のブランド力を誇る高級車メーカーであるメルセデス・ベンツは、アメリカの市場で同じ高級車市場に参入してきたレクサスに対抗するため、最高の顧客体験を届けることを目標に全社的な営業フロー改革を2011年から断行しました。

当時はもともとメルセデス・ベンツの強みが製品のクオリティだったこともあり、社内には製品優先の企業文化が浸透しきっていました。

こういった企業文化の隙をついて、アメリカの高級車市場に理想的な顧客体験の提供することで独自のポジションを築いてきたのがレクサスだったのです。

当然ながらメルセデス・ベンツは競合に押し負けないための対策を迫られます。しかし、進出当初から理想的な顧客体験を届けることに適した営業フローに設計されているレクサスとは違い、メルセデス・ベンツの場合はアメリカ国内に370ほどの経験豊富な独立系販売店があり、改革を実現するためには独立系の販売店が実行可能な施策に絞り制度を設計する必要がありました。

 

ソリューション

この改革が始まってまず最初に取り組んだのが、販売店に対して「お客様とのすべてのタッチポイントを検証し、改善する」という方針を示し、カスタマージャーニーマップを作成することでした。

加えて、カスタマージャーニーマップをもとにクリティカルファクターを明確にするために、販売店全店でデータをしっかり集計できるようシステムを導入しました。

また、販売店に確実にコミットしてもらうために販売店の評価制度も変更し、顧客からの評価が高い店舗には「リーダーシップ・ボーナス」というインセンティブが出るようにしました。

調査の結果、価格交渉の時間が顧客からの評価に大きな影響を及ぼしていることが判明したため、15分以内に価格交渉を終えることができれば、顧客を喜ばせることができ、販売店の成績が上がるという情報をすべての販売店に共有するようにしたのです。

 

結果

こうした全社を巻き込んだ精力的な取り組みを継続した結果、メルセデス・ベンツは2014年に初めて、JDパワー社が公表しているセールス満足度ランキングで1位を獲得することができました。

もちろん売り上げも好調で、2011年には約570億ユーロだった売上高は2016年には890億ユーロと1.5倍ほど成長しています。

 

 

NPS解説資料ダウンロード

営業力強化するための具体的な手法や詳細な事例は以下のホワイトペーパーより詳しくご確認いただけます。資料をダウンロードしてご覧ください。

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