ロイヤルカスタマー獲得に欠かせない顧客満足度の向上 | 株式会社エモーションテック

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2023.04.14

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ロイヤルカスタマー獲得に欠かせない顧客満足度の向上

ロイヤルカスタマーの本来の意味とは?

ロイヤルカスタマーとは、企業や商品・サービスに愛着や信頼を感じて継続的に購入してくれるうえ、家族や親しい友人、同僚などにすすめてくれる顧客のこと。

繰り返し自社商品を購入はするものの、特に愛着や信頼を感じていない顧客は、優良顧客といえるもののロイヤルカスタマーとはいえません。なぜならそうした顧客は、競合でさらに安く多機能といった商品が出ればすぐに乗り換えてしまう可能性が高いからです。

また惰性で繰り返し購入しているだけで特に周囲にすすめない顧客も、ロイヤルカスタマーではありません。そうした顧客はたまたま自社の商品を購入しているだけで、長期的に自社の利益に貢献してくれるとは限らないからです。

継続的に自社の商品・サービスを購入するという点では、ロイヤルカスタマーも優良顧客も同じです。しかしこれら2つのタイプの顧客に対して同じ施策を実施してはいけません。場合によっては利益を損なう可能性もあるからです。継続的な成長のためにも、ロイヤルカスタマーの意味を正しく理解し、優良顧客とは異なる顧客満足度を向上させる施策について考えましょう。

ロイヤルカスタマーを獲得するための施策3つ

新規顧客の獲得や既存顧客の維持を実現する方法のひとつに、低価格化があります。これは優良顧客に対しても効果を発揮しますが、長期的に実施できる施策ではないうえロイヤルカスタマーに対して必ずしも効果を発揮するとはいえません。

なぜならロイヤルカスタマーは価格だけで自社の商品・サービスを選択しているわけではないからです。ロイヤルカスタマーを獲得・維持するには、価格や商品の機能、それ以外の面からでも顧客満足度を向上させる施策が必要となります。一体どうしたらよいのでしょうか。主な施策を3つ紹介します。

1.ロイヤルティプログラムの実施

購入回数や知人への紹介回数によってほかの顧客とは異なるサービスを提供し、より強い愛着・信頼を感じてもらえるようにします。これだけを見るとよくある割引や無料券の提供を思い浮かべるかもしれません。しかしロイヤルティプログラムでは、価格面以外の価値を提供して、より愛着や信頼を感じてもらえるようにするのです。

例えば新商品発売イベントへの招待、限定商品の先行優先販売などが挙げられます。航空会社がロイヤルカスタマーだけに提供する専用ラウンジもそのひとつです。顧客が「企業から特別な客として大切に扱われている」と実感できるものが有効でしょう。

また周囲に商品・サービスを推奨した際、本人に加え、本人が紹介した顧客にも同じ特典を提供します。2人で使えるセット商品のプレゼントといったものは効果的でしょう。

2.店舗やコールセンターなど直接、顧客と対面する人材に対して教育を徹底

ロイヤルカスタマーの獲得には、顧客に良質な体験を提供できるかどうかがカギとなります。そこで店舗の販売員やコールセンターのオペレーターなど、直接顧客と対面する部署で働く社員に教育を徹底し、顧客体験の向上を目指すのです。

顧客にアンケートをとって「対応についてどう感じたか」といった声を拾い、改善やさらなる向上につなげるのもよいでしょう。

3.物流やネットショップなど直接、顧客と対面しない部署の業務を見直す

顧客と直接対面しない部署が、顧客満足度を下げてしまう要因になっている可能性もあります。

例えば物流に課題があり、遅延や商品の汚破損が多い場合、倉庫作業や環境の見直しが必要でしょう。また「ネットショップの使い勝手が悪く注文に時間がかかる」「そもそも商品の場所が分からない」といった際は、部署でネットショップの使い勝手を見直さなければなりません。

このように顧客と直接対面しないが顧客とかかわる可能性の高い部署の業務を見直し、改善を進めていきます。

ロイヤルカスタマーを獲得する際の注意点

商品の低価格化や高機能化は、誰の目にも分かりやすいうえ、短期間で成果を生み出せる可能性が高いです。これに対しロイヤルカスタマーを獲得する施策は、業務の見直しや改善、接客教育といった見えにくい「対策・取り組み」のうえ、時間を要するものが大半を占めます。

しかしロイヤルカスタマーの獲得は、長期にわたり、継続的に利益を得るためには欠かせない施策ですので、時間をかけてでも取り組む価値は高いです。その際、「時間をかけたにもかかわらず失敗した」といったリスクを防ぎたいもの。ここでは、ロイヤルカスタマーを獲得する際の注意点を紹介します。

◆  顧客の期待を上回る体験の提供

ロイヤルカスタマーの獲得には顧客満足度の向上が欠かせません。そのためには「顧客が抱える課題の迅速な解決」「顧客の期待するサービスの提供」などが重要でしょう。しかしそれだけでは顧客の想定範囲内です。顧客満足度を向上して愛着や信頼を高めるためにも、「期待水準を上回る体験」を顧客に提供できるよう取り組みを進めます。

◆  企業側から顧客に対して積極的に関与する

ロイヤルカスタマーを獲得するには、企業からの積極的な働きかけも重要です。

顧客が商品・サービスの利用によって、より豊かで快適な生活を実現できるよう、企業側から積極的に「電話」「メール」「SNS」などを通じて、課題の解決方法やより豊かになる方法などを提供していくのです。こうした業務はカスタマーサクセスと呼ばれています。

顧客の期待を上回る価値の提供に欠かせない「顧客満足度調査」

「顧客の期待を上回る価値の提供」「顧客が豊かで快適な生活を送るためのサポート」などを実現するには、顧客がどんな体験を良質と感じ、どんな体験に不満を覚えるのかについて知らなくてはなりません。そこでおすすめとなるのが、顧客満足度調査の定期的な実施です。

顧客がどんな体験の提供に満足を感じるかを知れば、それを上回る価値の提供は何かを見つける参考になります。またどんな体験の提供に不満を感じるかを知れば、事前にそれを回避するための情報提供も可能です。

顧客満足度調査を実施する際は、自社の商品・サービスを家族や友人にどれだけすすめたいかを0~10の11段階で評価してもらう「NPS(ネットプロモータースコア)」を活用しましょう。それによりロイヤルカスタマーがどこに満足、不満を感じているかが可視化されますし、優良顧客とロイヤルカスタマーの区別も付けやすくなります。

もちろん結果から、「ロイヤルカスタマーを獲得するためには何をすべきか」が明確になるため、施策も立てやすくなるでしょう。

ロイヤルカスタマーの獲得で重要なポイントは、「顧客満足度の向上」と「優良顧客との住み分け」

ロイヤルカスタマーの獲得は、企業の継続的な成長に欠かせない施策のひとつです。ただしロイヤルカスタマーを獲得するには、「顧客満足度の向上」「顧客から愛着と信頼を獲得」などを並行しなくてはなりません。つまり一朝一夕で獲得できるものではないため、長期的な視点から考えなくてはいけないのです。

また優良顧客とロイヤルカスタマーの住み分けも重要なポイントとなります。住み分けを実現するには顧客満足度調査の際、NPSを活用するとよいでしょう。顧客が家族や友人へどの程度、推奨意向を持っているのか確認できるため、さらなるロイヤルカスタマーの獲得に役立ちます。

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参考:

 ロイヤルカスタマーとは|その定義と具体的な育成方法を解説|CXcollege

 ロイヤルカスタマーとは – 優良顧客との違い | 育成は指標「NPS」にて|BOXIL

 優良顧客とは似て異なる存在!ロイヤルカスタマーとは?|Pagez

 ロイヤルカスタマー創出に必要な「指標」と「観点」【顧客ロイヤルティコラム: 第5回】|beBit

 「カスタマーエクスペリエンス向上」における3つの間違い【顧客ロイヤルティコラム: 第6回】|beBit

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